今回ご紹介するのは、データサイエンティストの松本健太郎さんが書かれた、
『人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学』
です。
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この本からは、人間のお金や数字にまつわる行動の不合理さを学べます。
・人はキレイゴトにお金を払わない
・宝くじを買う目的は「お金を増やすこと」ではない
↑といった、一筋縄ではいかない人間の深層心理を学べる非常におもしろい1冊でした。
この記事では、その中から、下記の2点に絞って解説していきます。
・人の「堕落」の感情でモノを買う
・宝くじの価値は「お金増やし」じゃない
この記事を読めば、つい他の内容も気になって本書を手に取ってしまうことでしょう。
ぜひ参考にしてくださいね。
もくじ
人の「堕落」の感情でモノを買う
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マクドナルドはお客からのアンケートをもとに新商品をつくったところ、大失敗してしまいました。
しかし、アンケートで求めている声と真逆の商品をつくったところ、大ヒットしました。
失敗した商品は「サラダマック」。
2006年5月13日に発売されました。
野菜と果物を使った体に優しいバーガーです。
アンケートにあった以下の意見を参考にして開発されました。
上記の意見をもとにした商品にもかかわらず、この商品はまったく売れませんでした。
理由は、人には「自分をよく見せたい」という感情があるからです。
つまり、アンケートに書かれていたのは「きれいごと」。
事実だけど、真実じゃない。
たしかに、「僕たちが口で言うこと」と「実際の行動」って違うことが多いですよね。
口で宣言したことがすべて実現するなら、みんなダイエットに成功してます。
マックに来るお客さんの本音は以下のようなものではないでしょうか?
不健康だけどジューシーでうまいバーガーに食らいつきたい!
上記の堕落した本音に訴えかけた『クォーターパウンダー』は大ヒット。
クォーターパウンダーは「4分の1ポンド」という意味で、通常の2倍のサイズがあります。
商品開発者に求められるのは、空白部分にある本質を見抜く推論能力。
「口ではそう言ってるけど、本当か?」
と疑う姿勢が大切です。
宝くじの価値は「お金増やし」じゃない
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人が宝くじに求めているのは、「ドキドキ・ワクワク感」です。
「お金を増やそう」としているわけではありません。
宝くじは期待値計算をすると、必ず損するようにつくられていることがわかります。
2019年の年末ジャンボ宝くじの期待値は、1口300円の購入で150円。
本書にあった「宝くじ=300円を入れると150円が返ってくるツボ」という表現がとてもわかりやすかったですね。
筆者の松本さん自身も、たまに「わんにゃんスクラッチ」というスクラッチを購入するそうです。
犬の散歩の帰り道で2000円ほど購入して、だいたいハズレ、よくて6等の200円しか当たらないそうです。
「お金を増やす」という目的とすれば「お金をドブに捨てている」ようなもの。
しかし松本さんによれば、「2000円でこれだけドキドキワクワクできるものはない」。
つまり、目的は「お金を増やすこと」ではなく、興奮を味わうこと。
とすれば、宝くじは「ジェットコースター」「映画」「プロレス鑑賞」のような類の商品と言えます。
こういった「感情」の部分で、人はお金を払います。
おわりに
いや〜、人間って不合理ですね。
こういう部分を知っておくと、自分のビジネスにも節約にも役立ちます。
ここまで読んで気になったあなたには、ぜひご一読をオススメします。
「不合理」と言えば、↓の本もオススメです。
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他のお金関連のオススメ本は、↓の記事でまとめています。
![](https://www.moneycatss.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_5563-320x180.jpg)